自分の部屋から見える風景

自分の部屋には花を飾り育てるという事もありませんでした。小さいながらも庭は父親が自分の好みの庭にしていたため全く庭の手入れや花植えには関知しない生活をしていました。
 父はというと、春秋のお彼岸時期になると必ずと言っていいほど庭にを作り替えたり、草木の移動に精を出していました。ただ、父親がする庭の手入れなのにそれが始まると私たちは出かけるに出かけられず、家の中をうろうろとする事になるのでした。なぜならばほとんど身ひとつに近い状態で庭いじりを開始する父が必ずアレがないから持ってこい、これがないから持ってこい、やれお茶をくれ、タオルを持って来てくれ・・あれやこれや言いつけるからです。私たちが近くにいなくても「おーい」と呼ばれるので2階から駆け下りて来たり、大変な1日になるのでした。これでは母と私とが庭に出て庭作りをした方が時間的にも要領よく出来るのではないかと思うくらいです。強いて言えば泥だらけにならずに済むくらいで、庭をアチコチ歩き回るより、家の中でタオルを取りに行ったり、お茶を入れたりしてフォローする私たちの方がよっぽど動き回る距離が大きく、疲れるような気がするのでした。
 そんな生活を子供の頃からしていましたので、基本的に花は嫌いじゃないにしても、あの大掛かりな庭の手入れのような作業はあまり好みではありません。どちらかというと日々少しづつ手入れをし花を摘み、植え替えも基本は花苗のほうが良いなと思っていました。大きなシンボルツリーだけがあって、花壇があればそれで楽しく花壇作りが出来ると思っています。
 考えるとサラリーマンをしていた父親は庭の手入れといっても日々できる訳でもなく、まとまった休みのお天気を気にしながらの作業だったでしょうから、一気に片付けるしかなかったのですね。今の私のように日々、家の中の仕事の順番が多少前後しようとあまり関係のない生活をしている人とは違っていたんだと今になって思います。
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